クローンカプセル

ＴＯＤＯ工房オリジナルシリーズ

試作体「ＳＡＯＲＩ」　
原型：広　江　和　明

ここ３年ほどカプセル物を作りたかった
ＴＯＤＯは、中に入れる液体に苦労していた。

はじめは透明レジンを使用することを基本に
すすめていましたが、硬化の際に発生する
高温で中のフィギアが破壊され製品には
ほど遠い。透明度はいまひとつ。

次にエポキシ系の高透明キャストを手に入れ
試作したが、硬化発熱が弱いはずのエポキシも
カプセルいっぱいの量の多さに高温で発熱し
結果は同じ失敗でした。

次に考えたのは水を中にいれ封入する方法で
やってみると、フィギアの塗装幕がふやけはじ
めた。ラッカー系、アクリル系、塗料をためした
がすべてだめ。
水は劣化するのでカビがでてとても使えなかっ
たのである。

最近になって難問をすべて解決する素材が
手に入った、硬化する液体蝋燭である。
だがそこにはもっと大きな問題がありました。
１３０度という高温で硬化剤を入れ注ぐという
無謀な素材、カプセル中のフィギアはフニャフニャ
になり、硬化すると透明度は落ち、白濁する始末。

研究の結果、フィギアにある特殊な塗装幕をほどこし
高透明な液体蝋の中に浸けると塗料が分解せずに
そのままにイメージで完成！！！

であったはずが、問題点がひとつ筒のレンズ効果
でした。
かっこう良く収まったはずのフィギアが巨体のデブに
なってしまうのである。
試行錯誤の結果、前面にできるだけ近づけ、さらに
フィギアの体系をできるだけ細く製作することでした。
とりあえず完成した試作体が右の写真。

下部の機械部分に電飾キットを装備、底面が発光、
ナイトランプとしても気味悪い感じに光ります。

原型：植　手　慎　介

透明レジンで抜き、半透明感で塗装した
「海の妖精」をイメージして製作しました。

はじめてドールヘアーを使用した作品で
発光させると半透明状のいい感じにみえる。

このPIXYはカプセル中央に位置してもこの
ように通常と変わらない体型で液にひたって
いる不思議。
これは植手氏の苦労の産物で、液の中で
正常に見えるよう原型段階に製作したもので
、入っているフィギアはじつに細身で信じ難い
ほどである。
　